メンバー紹介
プロジェクトマネージャー
菱本 明豊
HISHIMOTO Akitoyo
臨床と研究を結び、
こころの医療を進化させる
精神医学と分子生物学を統合した研究を通じて、自殺やうつ病、統合失調症などの精神疾患の生物学的背景を明らかにすることを目指しています。エピゲノム解析やシングルセル解析などの先端技術を用い、特に若年者の脆弱性に注目しています。豊富な臨床実績を基盤に、児童・思春期精神医療や認知症医療にも取り組み、行政や企業の支援者との対話を重ねながら社会実装を推進しています。教育面では、倫理観と社会的責任を重視した人材育成を大切にしています。
所属等:
- 神戸大学大学院医学研究科 精神医学分野 教授
- 神戸大学医学部附属病院 精神神経科、診療科長
- 神戸大学医学部附属病院 児童思春期・AYA世代こころの総合診療センター センター長
- 神戸大学医学部附属病院認知症疾患センター センター長
課題1-1 課題推進者
古屋敷 智之
FURUYASHIKI Tomoyuki
脳とからだの”対話”を
分子レベルでひもとく
薬理学的な観点から「こころの健康」を守る研究に取り組んでいます。気分や感情、ストレスを調整する脳の物質や神経の働きに注目し、うつ病など心の不調のときに脳で何が起きているのかを調べています。そのために、動物を使った実験や、細胞や脳全体を詳しく見る最新の技術を活用し、脳とからだがどのように影響し合うのかを幅広い視点から解析しています。本プロジェクトでは、ストレスの種類やその調整の仕組みを明らかにしていきます。
所属等:
- 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 薬理学分野・教授
- 神戸大学・名誉教授/大学院医学研究科 薬理学分野・特命教授
課題1-2 課題推進者
牧之段 学
MAKINODAN Manabu
多層データが導く
こころの理解と治療の未来
統合失調症や自閉スペクトラム症などの精神疾患の根本的な病態解明に取り組んでいます。幼少期の経験が脳発達に及ぼす影響や髄鞘形成に注目し、分子・細胞レベルから脳機能解析に至るまで、心理検査やオミックスデータを含む多階層データを用いた高度解析を進めています。さらに臨床で得られる知見を活かし患者の層別化を行い、成果をトランスレーショナルリサーチへ展開することで、複雑な病態の解明と個別化治療や新しい診断法の開発を目指しています。
所属等:
- 熊本大学大学院生命科学研究部 神経精神医学講座 教授
- 藤田医科大学 藤田医科大学 精神・神経病態解明センター 変革融合精神医学部門 教授
- 藤田医科大学 医学部 精神神経科学講座 教授(兼任)
課題2-1 課題推進者
大塚 郁夫
OTSUKA Ikuo
遺伝と環境のはざまに挑み、
こころの健康を守る
自殺や自殺未遂は若い世代に深刻な社会問題となっており、体質(遺伝要因)と生活環境やストレスが複雑に関わって起こると考えられています。エピジェネティクスを通して自殺リスクの背景にある生物学的な仕組みを明らかにしようとしています。特に、後天的に変化し、場合によっては元に戻せる可能性がある仕組みに注目することで、将来的に新しい予防法や治療法、さらには既存薬を活用した新しいケアの実現につなげることを目指しています。
課題2-2 課題推進者
宮﨑 智之
MIYAZAKI Tomoyuki
研究から社会へ、
こころの健康を支える可視化技術
精神疾患に伴う脳の変化を「見える化」する研究に取り組んでいます。AMPA受容体を標識したするPET技術を使い、うつ病や統合失調症、自閉スペクトラム症などで脳の働きがどう変わるかを調べています。病気ごとの違いや症状の重さとの関わりを明らかにし、将来の診断や一人ひとりに合わせた個別化治療に役立てたいと考えています。またCOI-NEXT(共創の場形成プログラム)などを通して、産学官と協力して成果を社会に広げています。
所属等:
- 横浜市立大学 研究・産学連携推進センター 拠点事業推進部門 部門長 教授
- 横浜市立大学 特命副学長
- 横浜市立大学 学長補佐
- JST共創の場形成支援プログラム「Mind1020Lab」 プロジェクトリーダー
課題3-1 課題推進者候補
寺田 努
TERADA Tsutomu
生活に溶け込むITで、
笑顔あふれる未来へ
人々の生活を豊かにするIT技術、特に「ウェアラブルコンピュータ」や「ユビキタスコンピューティング」の研究に取り組んでいます。人が意識せずに情報を活用できるシステムや、身体の動きから意図を読み取る技術を開発し、様々なセンサやフィードバック技術を活用して新しい情報提示や自然な操作方法を追求しています。これらの研究を通じて、健康・医療・福祉の深刻な課題解決に寄与し、「より賢く、より快適な未来の生活」を実現することを目指しています。
所属等:
- 神戸大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻 教授
- 関西学院大学 社会情報学研究センター 客員研究員(兼任)
- NPO法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構 理事(兼任)
- 情報処理学会 理事
- 日本ソフトウェア科学会 理事
- International Symposium on Wearable Computers (ISWC) ステアリングコミッティメンバー
- Augmented Humans International Conference (AHs) ステアリングコミッティメンバー
- 科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業ACT-X, 領域アドバイザー
課題4-1 課題推進者候補
標葉 隆馬
SHINEHA Ryuma
技術と社会のあり方を問い、
持続可能な未来へ
技術が社会や暮らしに与える倫理的・法的・社会的な影響(ELSI)を考えながら、「責任あるイノベーション(RRI)」をテーマに研究しています。特に、ライフサイエンスやITなど先端科学領域のシーズに関する技術政策や研究制度、公共の知のあり方などを分析・提言しています。技術そのものだけでなく、それを取り巻く制度・報道・コミュニケーションのあり方を見直すことを通じて、誰もが安心して科学技術の恩恵を受けられる社会をつくります。
所属等:
- 慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 准教授
- 横浜市立大学 客員教授
- 韓国先端科学技術大学(KAIST)Graduate School of Science and Technology Policy 兼任教授
- 大阪大学, 社会技術共創研究センター, 准教授
- 国立研究開発法人 情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター, 協力研究員
- 文部科学省 科学技術・学術政策研究所, 客員研究官
- 国立研究開発法人科学技術振興機構, ムーンショット目標8アドバイザー
- 日本学術振興会・日仏先端科学シンポジウム, プログラムマネージャー
- East Asian Science, Technology, and society: an international journal, Editorial Board
- 科学技術社会論学会, 理事
- 環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」, 倫理問題検討委員会委員
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