研究テーマ
課題1
- 課題1-1
- ストレスの質を決定する生物学的機序の解明とストレス変換技術の基盤創出
- 逆境を受けた子どもや若者がうつや自殺のリスクを高める「悪いストレス」と、それを乗り越える力となる「良いストレス」の違いを生む体の仕組みを解明します。
血液や脳の細胞を調べ、ストレスを悪化させず良い方向へ変える技術をつくり、子どもや若者の心の健康を守る基盤を整えます。
- 課題1-2
- 種間横断の幼少期虐待・劣悪環境における
抑うつやレジリエンス低下の
生物学的機序解明 - 幼少期に虐待などの厳しい環境を経験した子どもが、大人になってうつ病や心の弱さを抱える原因を、脳や免疫の変化から解明します。自閉症の人にも注目し、血液や脳の検査で心の健康を守る仕組みを探り、子どもが困難を乗り越えられる社会づくりに役立てます。
課題2
- 課題2-1
- エピゲノムを用いたストレスとレジリエンス(Epiストレス-Epiレジリエンス)の
統合指標開発 - 子どもや若者が抱えるストレスや心の回復力(レジリエンス)を、血液などから調べるエピゲノム解析で客観的に測れる新しい指標を開発します。この技術により、うつ病や自殺リスクを早期に見つけ、心の健康を守る支援につなげ、安心して成長できる社会を目指します。
- 課題2-2
- AMPA/MRIによる脳機能画像評価を通した
こころの可視化技術開発 - MRIやAMPA-PETなどの脳画像検査を通して、虐待や強いストレスを受けた若者の脳の状態を可視化し、心の不調と関わる脳の変化を探ります。さらに、画像で得られた知見と関連する脳波の変化や生体バイオマーカーを探索し、心の状態を簡単に測る技術を開発し、うつ病や自殺リスクを早期に発見し支援につなげます。
課題3
- 課題3-1
- 安心安全かつ効果的な
ヒューマンインタラクション技術の開発 - 心や体の状態を測るデータを、子どもや若者が安心して受け取れるよう、安全でわかりやすい情報提示方法を開発します。
ウェアラブルセンサやAIを使った映像で前向きな気持ちを引き出し、日常生活で心の健康を支える仕組みづくりを目指します。
課題4
- 課題4-1
- 全世代融合のための社会醸成と社会実装の
ためのELSI - 新しい心の健康技術を社会に広く使ってもらうため、倫理や法律、社会の視点から課題を整理し、解決策を考えます。
市民や専門家が話し合う場をつくり、安心して使える仕組みを整えることで、子どもから大人まで誰もが心の健康を守れる社会の実現を目指します。
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