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2026-02-13 お知らせ

【研究成果】倫理ガイドラインおよび「避けたい未来のシナリオ集」の暫定版を策定・公開しました

本プロジェクトでは、子ども・若者のメンタルヘルスに関わる生体データ研究およびその社会実装を進めるにあたり、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)への対応を整理し、ガイドラインおよびシナリオ集を公開しました。

本倫理ガイドラインおよびシナリオ集は、慶應義塾大学の標葉隆馬PIおよびその研究チーム(課題4-1)を中心に、関連分野の先行研究や国内外の制度動向の調査、メディア分析、ならびに若者本人や保護者等へのインタビュー調査の結果を踏まえて策定されました。

今後は、本プロジェクトにおける研究計画、データ管理、成果公表、社会実装の各段階で参照・活用するとともに、当事者や関係者との対話を通じて継続的に更新し、適切な運用ツールへと発展させてまいります。

ガイドライン

「子どものメンタルヘルスに関する生体データ研究開発・社会実装のための倫理ガイドライン(暫定版)」

本ガイドラインは、研究計画段階から結果の共有、社会実装に至るまでの留意点を体系的に整理したものです。

子ども本人の尊厳や権利を最優先としつつ、生体データ研究の成果が不安やスティグマを生まない形で活用されるための基本的な考え方を提示しています。

本ガイドラインで整理された主な論点

  • 研究計画・設計段階における社会的目的の明確化と、心理的・社会的リスクの事前評価
  • 子ども本人の意思(アセント)を尊重した、動的で継続的な同意プロセスの重要性
  • エピゲノム等の生体データの特性を踏まえた再識別リスクを含むデータ管理と二次利用
  • 生体データの医療外利用や評価・選別への転用を防ぐための明確な線引き
  • 研究結果の返却における「知らない権利」の尊重と、心理的サポート体制の必要性
  • スティグマや決定論を助長しない言葉遣い
  • 社会的不平等を固定化しないための研究者の責任 など

シナリオ集

「生体データによる子どものメンタルヘルス検査の社会実装に伴って私たちが避けたい未来のシナリオ(暫定版)」

本シナリオ集は、ガイドラインで示した原則を補完する資料として、実際の運用や制度設計の過程で生じ得るリスクや判断の行き違いを、具体的な想定事例として可視化したものです。

特定の結論や実装を正当化するものではなく、関係者が事前に課題を共有し、より望ましい設計や運用を検討するための思考材料として位置づけています。

取り上げているイシュー例:

  • インフォームド・コンセントが形式化・形骸化してしまうリスク
  • 生体データの目的外利用や、共有範囲が不明確になることによる不安
  • 集団統計データやリスク指標が、個人評価や選別に誤用される可能性
  • 「早期発見」という善意が、スティグマ化や過剰介入につながる懸念
  • 生体データやエピジェネティクス情報が、家庭や地域のラベリングに用いられるリスク
  • 研究段階の不確実な知見が、政策や制度判断に転用されることによる問題
  • 将来的に、過去の生体データが本人の社会的選択に影響を及ぼす可能性 など

本資料のアクセシビリティに関するご案内

  • ガイドラインおよびシナリオ集の全文は各資料の説明にあるボタンよりダウンロードいただけます。
  • また、画面閲覧が難しい方や、読み上げ機能等の支援技術を利用される方にも配慮し、Word形式の本文資料も以下リンクよりダウンロードできますので、ご活用ください。

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